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建設業許可・経審・産廃収集運搬許可・古物商許可

「特別管理産業廃棄物」とは?

2021/08/21 更新

「特別管理産業廃棄物」とは?

1.「特別管理産業廃棄物」の種類とは?


特別管理産業廃棄物とは、「爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有する廃棄物」のことです。
取扱いを誤ると、人体及び生活環境に悪影響を与える場合があるため、厳格に管理する必要があります。
特別管理産業廃棄物には、以下の種類があります。

分類 内容
引火性廃油
揮発油類、灯油類、軽油類(引火70℃未満の廃油)
強酸・強アルカリ
PH2.0以下の酸性廃液、強アルカリはPH12.5以上のアルカリ性廃液
感染症産業廃棄物
病院や診療所などから発生した産業廃棄物のうち、感染性病原体が含むかそのおそれのある廃棄物(血液の付着した注射針や採血管など)
特定有害産業廃棄物
廃PCB等
廃PCBおよびPCBを含む廃油
PCB汚染物
・PCBが塗布され、または染み込んだ汚泥、紙くず、木くず、繊維くず
・PCBが付着、または封入されたプラステック類、金属くず
・PCBが付着した陶器くず、がれき類
PCB処理物
廃PCB等またはPCB汚染物を処理したもので、一定濃度以上のPCBを含むもの
廃石綿等
・建築物から除去した飛散性の吹き付け石綿、石綿含有保湿材料
・石綿除去工事に用いられ、廃棄されたプラスチックシート、防塵マスクなど
・大気汚染防止法の特定粉じん発生施設で生じたもので、集じん装置で集められた飛散性の石綿など
有害産業廃棄物
水銀、カドミウム、鉛、有機燐化合物、六価クロム、ひ素、シアン、PCB、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、1,3-ジクロロプロペン、チウラム、シマジン、チオベンカルブ、ベンゼン、セレン、1,4-ジオキサンまたはダイオキシン類を基準値以上を含んでいる汚泥、鉱さい、廃油、廃酸、廃アルカリ、燃え殻、ばいじんなど

PCBとは?

PCBとは、ポリ塩化ビフェニルの略です。
油状の耐熱性・粘着性・不燃性・電気節電性に優れている物質です。
トランス・コンデンサ等の電気機器に、熱媒体や潤滑油として使用されていました。

PCBの毒性は科学的に分解されにくく、人体に入ると脂肪に溶け、体内に蓄積されます。
皮膚障害、内臓障害、ホルモン異常が発生します。

PCB廃棄物を収集運搬するには、以下の許可基準があります。

  1. 安全管理責任者と運行管理責任者を各1名ずつ選任し、「PCB廃棄物の収集運搬作業従事者講習会」を受講し、修了試験に合格すること。
  2. PCBの漏洩防止措置を講じた運搬容器を使用すること。
  3. 運搬車両に応急措置設備、緊急時の連絡設備等が備え付けられていること。

廃水銀に係る処理について

水銀は常温では液体であり、揮発するという特性があります。
蛍光灯や水銀体温計等を破損させた場合、水銀は気化します。
吸入してしまうと重大な健康被害を引き起こす可能性があります。

必ず運搬容器に収納して、収集又は運搬する必要があります。
運搬容器の構造は、密閉、損傷しにくい、収納しやすくなければなりません。
蛍光灯が破損しても、ガラスくず、金属くず、廃プラスチック類として処分することはできません。

「水銀使用製品産業廃棄物」及び「水銀含有ばいじん等」に共通して、以下の新たな措置が必要です。

項目 記載事項等
業の許可証
取扱う廃棄物の種類に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれることが必要です。
平成29年10月1日時点で、これらの廃棄物を取り扱っている場合、変更許可は不要です。
委託契約書
委託する廃棄物の種類に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれることを明記すること。
平成29年10月1日以前に、契約締結している委託契約書については、新たに契約変更等をする必要はありません。
マニフェスト
産業廃棄物の種類欄に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれること。また、その数量を記載すること。
廃棄物保管場所の掲示板
産業廃棄物の種類欄に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれることを明記すること。
帳簿
「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」に係るものであることを明記すること。

2.特別管理産業廃棄物の取扱いについて

特別管理産業廃棄物は、普通産業廃棄物と違うルールがあります。

特別管理産業廃棄物責任者の設置

排出事業者は、事業所ごとに「特別管理産業廃棄物責任者」を設置する必要があります。
「特別管理産業廃棄物責任者」になるには、資格や学歴ごとによる実務経験年数などが規定されています。
該当しない場合は、日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)の指定講習会を受講して試験に合格する必要があります。

「特別管理産業廃棄物責任者」の役割は、事業場における特別管理産業廃棄物に係る管理全般にわたる業務です。
例えば、以下のような役割があります。

  1. 特別管理産業廃棄物の排出状況の把握
  2. 特別管理産業廃棄物処理計画の立案
  3. 適正な処理の確保(保管状況の確認、処理基準の遵守、委託業者の選定や適正な委託の実施、マニフェストの交付・保管など)

帳簿の備付け

排出事業者が自ら処理する場合は、帳簿を作成しなければなりません。
1年ごとに閉鎖するとともに、閉鎖後5年間保存しなければなりません。
処理業者に委託する場合は、マニフェストがその代わりになるので、帳簿を作成する必要はありません。
実際には自ら処理するケースは稀です。

多量排出基準者の基準が変わる

1年間に排出する産業廃棄物の総量が、一定量を超える排出事業者を「多量排出事業者」といいます。
普通産廃の場合は、前年度の発生量が1000トン以上で該当します。
特管物の場合は、前年度の発生量が50トン以上で該当します。

「多量排出事業者」は、廃棄物の減量及び適正に関する処理計画、実施状況報告を作成し、都道府県に提出する必要があります。
2020年4月1日から、特管物の多量排出事業者については、電子マニフェストを運用する義務が課せられる場合があります。

特管産廃の許可で、普通産廃は運べません

特別産業廃棄物の収集運搬の許可を持っていても、普通産業廃棄物を運搬できません。
普通産業廃棄物の収集運搬は別途、許可を取得する必要があります。

pH12.5未満のアルカリ性の廃液は、普通産廃の許可があれば収集運搬できます。
pH12.5以上のアルカリ性の廃液は、特管産廃の許可があれば収集運搬できます。
両方の廃液を収集運搬するには、普通と特管の両方の許可が必要です。

3.まとめ

うなずき

特別管理産業廃棄物について、
まとめてみました。

  1. 特別管理産業廃棄物は、厳格に管理する必要がある。
  2. 事業所ごとに「特別管理産業廃棄物責任者」を設置する必要がある。
  3. 排出事業者が自ら処理する場合は、帳簿を作成しなければならない。
  4. 特別産業廃棄物の収集運搬の許可を持っていても、普通産業廃棄物を運搬できない。

色々な都道府県で産業廃棄物収集運搬業許可を取得される場合は、それぞれの役所に申請書を提出に行くことになります。
かなり手間のかかる作業になると思います。

産業廃棄物収集運搬業許可の取得を検討されているのであれば、専門家視点でお手続きを当事務所は代行いたします!


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