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建設業許可・経審・産廃収集運搬許可・古物商許可

「主任技術者」・「監理技術者」の配置とは?

2021/08/22 更新

「主任技術者」・「監理技術者」の配置とは?

1.「主任技術者」・「監理技術者」とは何をする人?

建設現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる者として、「主任技術者」または「配置技術者」の設置する必要があります。
現場での役割りは、現場で施工計画を立て、計画通りに工事が進むよう工程面や技術面など、あらゆる面で指導・監督するために置かれます。

元請の主任技術者、監理技術者又は特例監理技術者の職務と下請の主任技術者の職務については、大きく二分して整理し、明確化しています。

建設業者と経営事項審査の関係

出典:国土交通省

建設許可業者は金額に関わらず、主任技術者の配置が必要です。
軽微な工事のみ行える無許可業者は、主任技術者を設置する必要がありません。

許可業者でも、許可を持っていない業種を軽微な工事として請負う場合は、無許可業者となります。
そのため、主任技術者の配置も不要です。
許可を持っている業種の場合は、主任技術者の配置は必要です。

発注から直接請負った建設工事を施工するため、下請契約の請負代金の合計額が4,000万円(建築一式の場合は6,000万円)以上となる場合は、主任技術者に代えて監理技術者を置かなければなりません。
この場合は、特定建設業許可が必要です。

建設業者と経営事項審査の関係

出典:国土交通省

主任技術者・監理技術者は、建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければなりません。

2.「主任技術者」・「監理技術者」になるには?

主任技術者・監理技術者になるための要件は、以下の2つあります。

  1. 必要な資格、実務経験を有していること
  2. 建設業者と、直接的かつ恒常的な雇用関係があること

主任技術者と監理技術者は、専任技術者と同様の要件が求められます。
主任技術者は、一般建設業の専任技術者になれる要件と同じです。
監理技術者は、特定建設業の専任技術者になれる要件と同じです。

専任技術者の要件は、「建設業許可の6つの要件とは?」のページで記載しています。

主任技術者と監理技術者

出典:国土交通省

そして、建設業者の直接的かつ恒常的な雇用関係にある従業員である必要があります。
出向社員や派遣社員は認められません。
その工事のみだけ雇った技術者では、認められません。

監理技術者は、監理技術者資格者証の交付、かつ監理技術者講習を終了していることが必要です。
監理技術者証は、現場での携帯が義務付けられており、発注者の要求があれば提示しなければなりません。

監理技術者証の交付は、「一般社団法人建設業技術者センター」で実施しています。
監理技術者講習は、「国土交通省 監理技術者講習実施機関一覧」で実施しています。

監理技術者は、5年以内に監理技術者講習を修了していなければなりませんでした。
令和3年1月1日施工の改正建設業法では、監理技術者講習の有効期限を「受講した日の翌年1月1日から5年間」に伸長されました。
受講した日から6年目の12月31日までです。

平成28年6月から、監理技術者講習修了証の交付は取りやめになっています。
監理技術者資格者証の裏面に、講習が修了したことを記載する方式に変更されています。

監理技術者資格者証

出典:近畿地方整備局

3.専任技術者と兼務できる?

専任技術者は、主任技術者や監理技術者を兼務することは原則できません。
専任技術者の役割は、請負契約を結ぶ技術的なサポートを行う必要があるため、常に営業所に勤務しています。
勤務している場所が、「専任技術者」と「主任技術者」及び「監理技術者」では異なるため兼務することができないのです。

そうなると一人親方など、専任技術者要件を満たした人が1名しかいない場合は困ります。
そのため専任技術者と兼務することができる、例外のケースが以下のように設けられています。

  1. 専任技術者が勤務する営業所で締結された工事であること
  2. 営業所と現場の距離が近いこと
  3. 「専任である事が求められる工事」以外の工事であること

「専任である事が求められる工事」とは、戸建ての個人住宅を対象とする工事を除き、請負代金の額が3,500万円(当該建設工事が建築一式工事である場合にあっては、7,000万円)以上の工事のことです。

監理技術者が必要な工事は、4,000万円以上の下請契約をするというですので、現実的に考えると専任性のある工事に該当します。
そのため専任技術者は、監理技術者となることは不可能です。

4.複数現場を兼務できる?

「主任技術者・監理技術者」は、工事現場の期間重複を原則できません。
両方の工事が、「専任であることが求められる工事」ではない場合は兼務可能です。

一方もしくは両方の工事が「専任であることが求められる工事」だと、兼務はできません。
しかし例外のケースとして、主任技術者では以下の条件全てを満たせば、兼任が認められます。

  1. 密接な関係にあること
  2. 同一の建設業者が請け負っていること
  3. 同一の場所又は近接した場所で行うこと

「密接な関係にある工事」とは、「工事の対象となる工作物に一体性若しくは連続性が認められる工事」又は「施工にあたり相互に調整を要する工事」のことを指します。

「近接した場所」とは、工事現場の相互の間隔が10㎞程度のことを指します。

監理技術者の例外ケースは、以下のとおりどちらかに該当すれば認められます。

  1. 工期が重複、かつ工作物に一体性があること
  2. 特例監理技術者と補佐を置くこと

複数の工事が同じ巨大施設に関する工事で、工期も重複している場合は、両現場の監理技術者を兼務することが可能です。

2020年10月からの改正建設業法で、新しく設けられた制度があります。
現場に監理技術者補佐を専任で置いた場合、監理技術者が他の現場を兼務できます。

補佐を置くことで、複数の現場兼務する監理技術者を「特例監理技術者」といいます。
監理技術者補佐は、特例監理技術者が兼務する現場ごとに専任で配置する必要があります。
特例監理技術者が兼務できる現場は、2つまでです。

特例監理技術者のイメージ

出典:国土交通省

監理技術者補佐の条件は、以下のどちらかです。

  1. 監理技術者の要件を満たす者
  2. 主任技術者の要件を満たす者のうち、一級の技術検定の第一次検定に合格した者

技術検定は、第一次検定と第二次検定の両方に合格した方を技士として認定します。
第一次検定のみ合格した方は、技士補の資格が与えられます。
監理技術者の要件を満たした方が1名しかいなくても、技士補がいることで、複数の現場監理技術者として兼務することができます。

2つの現場に、異なる技士補を配置します。
そうすることにより、監理技術者は両方を兼務することができます。

5.下請業者の「主任技術者」を配置免除とは?

下請業者の主任技術者を配置免除という制度が、2020年10月の改正建設業法により設けられました。

主任技術者の配置は、原則全ての工事現場に義務付けられています。
負担が大きいため、以下の条件を全て満たした場合には、下請業者は主任技術者の配置を免除されます。

  1. 「鉄筋工事」又は「型枠工事」であること
  2. 下請代金の合計が3,500万円未満であること
  3. 元請が配置する主任技術者が、1年以上の指導監督的実務経験があり、当該現場に専任すること
  4. 配置しない下請は、再下請の禁止
  5. 配置免除について、注文者・元請・下請で書面の承諾

色々と条件はつきますが、元請人と下請人相互の主任技術者の配慮が合理化されます。

6.まとめ

うなずき

「主任技術者」・「監理技術者」について、
まとめてみました。

  1. 建設許可業者は、主任技術者を現場に配置しなければならない。
  2. 下請契約の請負代金の合計額が4,000万円(建築一式の場合は6,000万円)以上となる場合は、主任技術者に代えて監理技術者を配置しなければならない。
  3. 主任技術者と監理技術者は、専任技術者と同様の要件が求められる。
  4. 主任技術者や監理技術者は、専任技術者と原則兼務することができない。
  5. 主任技術者や監理技術者は、工事現場の期間重複を原則できない。

社員の生活を守るために、法律を知っていることは大切です。
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