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経審のY(経営状況分析)を評点アップするには?

2021/08/28 更新

経審のY(経営状況分析)を評点アップするには?

1.「経営状況分析」とは?

Y(経営状況分析)は、総合評定値(P点)のウエイトでは20%です。
評点の幅は、最高1,595点~最低0点です。
P点換算で、最高319点~0点です。

経営状況分析は、任意の登録経営状況分析機関に申請書や必要書類を提出して経営状況評点(Y)を求めます。
分析結果の「経営状況分析結果通知書」は、経営事項審査で必要となります。

経営状況評点(Y)の評点アップを目指すことは、経営の安定・発展へ繋がる側面もあり、経営全体に良い影響を与えることになります。

経営状況の評価指標は、以下の4つの属性で分かれます。

  1. 負債抵抗力
  2. 借入金やそれに伴う支払利息が、多すぎないかを判断する項目です。

  3. 収益性・効率性
  4. 利益率の高い工事をしているかを判断する項目です。

  5. 財務健全性
  6. 自己資本の範囲内で固定資産を取得し、総資本に占める自己資本の割合を判断する項目です。

  7. 絶対的力量
  8. 短期的な現金創出能力と、長期的な利益剰余金(蓄積利益)を判断する項目です。

    比率ではなく、1億円に対する絶対額で評価します。

また4つの属性を評価するには、以下の8つの指標に分かれます。

  1. 負債抵抗力
    1. (x1) 純支払利息比率
    2. (x2) 負債回転期間
  2. 収益性・効率性
    1. (x3) 総資本売上総利益率
    2. (x4) 売上高経常利益率
  3. 財務健全性
    1. (x5) 自己資本対固定資産比率
    2. (x6) 自己資本比率
  4. 絶対的力量
    1. (x7) 営業キャッシュ・フロー
    2. (x8) 利益剰余金

8つの指標により、次の2つの計算式を当てはめて計算します。
各指標の評点への影響度は、指標ごとに差があります。

  1. 経営状況点数(A)=-0.4650 × (x1) - 0.0508 × (x2) + 0.0264 × (x3) +
    0.0277 × (x4) + 0.0011 × (x5) + 0.0089 × (x6) + 0.0818 × (x7) +
    0.0172 × (x8) + 0.1906
    ※小数点以下3位未満の端数は、四捨五入する。
  2. 経営状況評点(Y)=167.3 × 経営状況点数(A) + 583
    ※小数点以下の端数は、四捨五入する。

2.(Y)を評点アップするには?

(Y)は、支払利息を圧縮し売上総利益(粗利益)を上昇させて、評点アップする項目です。
8つの指標を理解し、自社で可能なものから実行していきましょう。

 (x1) 純支払利息比率

売上高に対して、実質的な支払利息がどの程度あるかを表します。
この数値が小さいほど、良好な状態であり評点がアップします。

(支払利息-受取利息配当金)÷ 売上高 × 100
※売上高は、審査対象事業年度の完成工事高と兼業事業売上高の合計額です。

 ポイント

・借入金を返済し、支払利息を減らす。

 (x2) 負債回転期間

負債が多すぎて、経営活動を圧迫していないかどうかをみます。
負債合計額が平均月商の何カ月分になっているかを見て、資金繰りの健全性を判断します。
月商倍率が低いと資金繰りが健全で、高いと不健全であることになります。

(流動負債 + 固定負債) ÷ (売上高 ÷ 12)
負債は金融機関からの借金だけでなく、未払金なども含まれます。

 ポイント

・定期預金や積立がある場合は解約して、流動負債を返済する。
・過剰在庫を減らし、資金に転換する。
・可能なら増資をし、得られた資金を借入金の返済に充当する。

 (x3) 総資本売上総利益率

売上総利益(粗利益)が、2期平均の総資本額に対して、いくら得られているかをみます。
指標が高いほど収益性が良く、低いと悪いということになります。

売上総利益÷ 総資本(2期平均) × 100
※総資本が3,000万円未満の場合は、3,000万円として算出します。

 ポイント

・総資本を減少させる。(固定預金を解約し借入金に充当、赤字にならない程度に減価償却を実施)
・売上総利益(粗利益)を増加させる。(完成工事原価を減らす)

 (x4) 売上高経常利益率

企業の収益性を表します。
数値が高いほど、収益性の良い工事を受注していることになります。

経常利益 ÷ 売上高 ×100
※経常利益は、売上総利益から経費や利息など引いたあと手元に残る利益です。

 ポイント

・質の良い売上高を多くする。
・売上原価の割合を低く抑える。
・販売費一般管理費を削減する。
・支払利息など営業外費用を少なくする。

 (x5) 自己資本対固定資産比率

企業の財政状態の健全性を表します。
自己資本が固定資産の額を超えているほど、健全性が高くなります。

自己資本(純資産)÷ 固定資産 × 100
※自己資本が多いほど、健全な財務体制と言えます。

 ポイント

・増資をする。
・毎年利益を出し、利益剰余金を積み増していく。
・経営活動に不要な遊休資産を処分し、財務体質をスリム化する。

 (x6) 自己資本比率

企業の財政状態の健全性を表します。
総資本に占める自己資本の割合が高いほど、企業の財政状態は健全ということになります。

自己資本(純資産)÷ 総資本 × 100
※総資本は、「負債」と「純資産」の合計です。

 ポイント

・自己資本を増やす。(増資をする・赤字決算を避ける)
・総資本を減らす。(借入金の返済・役員や従業員への貸付金の回収・仮勘定の清算)

 (x7) 営業キャッシュ・フロー

企業の資金収支が、健全であるかを判断します。
営業活動によって実際に手元に得られた現金の事で、売上額と必ずしもイコールにはなりません。

営業キャッシュ・フロー(2期平均) ÷ 1億
※営業キャッシュ・フロー=経常利益+減価償却実施額±引当金増減額-法人税住民税及び事業税±売掛債権増減額±仕入債務増減額±棚卸資産増減額±受入金増減額

 ポイント

・経常利益 ⇒ 多い方が良い
・減価償却 ⇒ 多い方が良い
・引当金 ⇒ 増加している方が良い
・法人税、住民税および事業税 ⇒ 還付税額がある方が良い
・売掛債権増減額 ⇒ 減少している方が良い
・仕入債務増減額 ⇒ 増加している方が良い
・棚卸資産増減額 ⇒ 減少している方が良い
・受入金増減額 ⇒ 増加している方が良い

 (x8) 利益剰余金

創業以来蓄積してきた、内部留保金のことです。
利益剰余金が多いほど評点が高くなります。

利益余剰金 ÷ 1億
※利益余剰金は、純利益から税金や配当金を差引き、後に残った現在の内部留保金です。

 ポイント

・毎年欠かさず利益を計上し、利益を蓄積する。
・予算管理をし、合理的な経営をめざす。

3.まとめ

うなずき

Y(経営状況分析)の評点アップについて、
まとめてみました。

  1. 経営状況分析機関が、評点を出す。
  2. 経営状況の評価指標は、4つの属性から8つの指標に分かれる。
  3. 借入金を返済し、支払利息を減らす。
  4. 自己資本を増やし、利益剰余金を積み増す。
  5. 工事原価および販管費を圧縮する。
  6. 売掛債権を回収する。
  7. 仮勘定を清算する。
  8. 減価償却を実施する。

Y(経営状況分析)の評点UPは、毎期欠かさず利益を計上し、蓄積することです。
成行き経営を脱して、合理的な経営を行う必要があります。

経営状況の評点アップは、経営改善に通じることになります。

大阪府の経営事項審査でお困りの場合は、専門家視点でお手続きを当事務所は代行いたします!


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