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古物商許可申請の「欠格要件」とは?

2021/09/20 更新

古物商許可申請の「欠格要件」とは?

1.古物営業法第4条(欠格要件)とは?

古物営業法第4条(欠格要件)に該当する者は、古物商許可を取得することはできません。
全部で、以下の11項目があります。

  1. 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

    「破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者」とは、自己破産手続き期間中で、一部の職業には就くことができなくなる状態の者をいいます。
    自己破産手続きが完了し、免責許可決定をされ資格制限を解除されたら「復権」になります。
    「復権」した場合には、すぐに古物商許可を受けることができます。

  2. 禁錮以上の刑に処せられ、又は第三十一条に規定する罪若しくは刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百三十五条、第二百四十七条、第二百五十四条若しくは第二百五十六条第二項に規定する罪を犯して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることのなくなつた日から起算して五年を経過しない者

    「禁固以上の刑」とは、禁固、懲役、死刑のことです。
    「第三十一条に規定する罪」とは、古物営業を無許可で行ったり、偽りや不正の手段で古物商許可を取得した場合や、古物商の名義貸しを行い、罰金刑に処せられた場合です。
    「刑法に規定する罪」とは、窃盗罪、背任罪、遺失物横領罪、盗品等運搬、盗品等保管、盗品等有償譲受けなどの罪を犯し罰金刑に処せられた場合です。
    これらの刑の執行が終わってからも、5年間は古物商許可を受けることはできません。
    執行猶予の場合は、執行猶予期間が終了することにより、古物商許可を受けることができます。

  3. 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者

    反社会的行為を行う、または、行う可能性があると判断されるような状況の人です。
    古物営業法の改正(平成30年10月24日施行)に伴い、新たに追加された規定です。

  4. 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第十二条若しくは第十二条の六の規定による命令又は同法第十二条の四第二項の規定による指示を受けた者であつて、当該命令又は指示を受けた日から起算して三年を経過しないもの

    暴力団員や関係者など、反社会的行為を行う、または、行う可能性がある人は古物商許可を受けることができません。
    法人の場合は、役員の中にそのような人がいると、古物商許可を受けることができません。

  5. 住居の定まらない者

    住民票に記載されている住所に住んでいればOKです。
    事情により住民票に記載の住所と異なる住所に住んでいる場合は、事前に相談する必要があります。

  6. 第二十四条第一項の規定によりその古物営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して五年を経過しない者(許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含む。)

    過去に古物商許可を取得したが、古物営業法に違反したことなどを理由に許可が取り消された場合は、取り消された日から5年間は古物商許可を取得することができません。

  7. 第二十四条第一項の規定による許可の取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該取消しをする日又は当該取消しをしないことを決定する日までの間に第八条第一項第一号の規定による許可証の返納をした者(その古物営業の廃止について相当な理由がある者を除く。)で、当該返納の日から起算して五年を経過しないもの

    過去に古物商許可を取得したが、古物商許可の取消しを受ける可能性を回避しようと、取消前に自ら許可証を返納した場合です。
    許可証を返納した日から、5年間は古物商許可を取得することができません。

  8. 心身の故障により古物商又は古物市場主の業務を適正に実施することができない者として国家公安委員会規則で定めるもの

    令和元年12月14日以降の申請より 、「成年被後見人等の権利の制度に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律(整備法)」の施行により追加された項目です。

  9. 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。ただし、その者が古物商又は古物市場主の相続人であつて、その法定代理人が前各号及び第十一号のいずれにも該当しない場合を除くものとする。

    未成年者は、古物商許可を取得することができません。
    ただし結婚することにより成年者として扱われる(成年擬制)ため、古物商許可を取得することができます。
    法人役員の中に未成年者がいる場合も、古物商許可を受けるのは「法人」のため、古物商許可を取得することができます。

  10. 営業所(営業所のない者にあつては、住所又は居所をいう。以下同じ。)又は古物市場ごとに第十三条第一項の管理者を選任すると認められないことについて相当な理由がある者

    古物営業は、営業所ごとに「管理者」を選任しなければなりません。
    選任した管理者が欠格要件に該当していると、古物商許可を取得することができません。
    管理者は、適正に古物営業を営むための技術や知識を求められます。
    そして常駐に近い勤務形態を求められるため、管理者の住所が営業所まで通勤圏内であることが求められます。
    選任した管理者が適任であるかどうかの判断は、警察の裁量による場合もあります。

  11. 法人で、その役員のうちに第一号から第八号までのいずれかに該当する者があるもの

    法人で役員の中に、1から6の項目に該当する人がいる場合は、古物商許可を取得することができません。

欠格要件は、個人の場合では申請者と営業所の管理者が対象です。
法人では、監査役を含む役員全員と営業所の管理者が対象です。
役員が多いと、確認すべき人数も多いため注意が必要です。

2.欠格要件を証明する「誓約書」とは?

古物商許可申請では、申請者(法人役員全員)と管理者は「誓約書」の提出をしなければなりません。
書面で欠格事由に該当していないことを、誓約する書類です。

「誓約書」の様式は、都道府県公安委員会ごとに多少の違いがあります。
管轄の都道府県公安委員会のホームページから、様式をダウンロードしましょう。
「誓約書」は、以下の3種類あります。

  1. 個人用

    「住所」は、住民票どおりの記載が必要です。

  2. 法人役員用

    「法人名称」と「所在地」は、履歴事項全部証明書(法人登記簿)どおりの記載が必要です。
    役員全員分の「誓約書」を作成しなければなりません。

  3. 管理者用

    「営業所名」は、古物営業を営む営業所の「屋号」です。
    「営業所所在地」は、古物営業を営む住所です。
    建物名、部屋番号がある場合も、併せて記載しましょう。

「誓約書」は内容をよく理解し、申請日から3か月以内の申請年月日、住所、氏名等を記載すればよいだけなので、他書類より作成負担は少なくなります。

3.欠格要件を証明する「略歴書」とは?

古物商許可申請では、申請者(法人役員全員)と管理者は「略歴書」の提出をしなければなりません。
書面で5年以内に、欠格事由に該当していないことを証明する書類です。

「略歴書」の様式は、都道府県公安委員会ごとに多少の違いがあります。
管轄の都道府県公安委員会のホームページから、様式をダウンロードしましょう。

「略歴書」は、履歴書や職務経歴書ほどの詳細は求められません。
最近5年間の経歴を記載すればOKです。

フリーターや無職などの期間も含め、空白期間ができないよう記載しなければなりません。
就職から5年を経過していない場合は、学生期間も含めて、5年間遡った期間を記載すればOKです。
経歴の最後に、「以後、現在に至る。」と記載すれば完成です。

略歴書で5年の経過が必要な理由は、欠格事由に該当しないことを確認するためです。
以下に該当する者は、古物商許可を取得することができません。

  1. 禁錮以上の刑に処せられた者で、刑の執行が終了してから5年が経過していない者
  2. 刑の執行を受けなくなって5年が経過していない者
  3. 古物営業法で、無許可、許可の不正取得、名義貸し、営業停止命令違反で罰金刑が確定してから5年を経過していない者
  4. 刑法で、窃盗、背任、遺失物横領、盗品等有償譲受け等の罪により罰金刑が確定してから、5年を経過していない者

また警察では、取り扱う古物の管理者に、知識、技術、経験があるか確認する場合があります。
その場合でも、略歴書で証明できます。

4.欠格要件を証明する「身分証明書」とは?

古物商許可申請では、申請者(法人役員全員)と管理者は「身分証明書」の提出をしなければなりません。
「身分証明書」とは、本籍地がある市区町村の長が発行する、次の3つの内容を証明する書類です。

  1. 禁治産または準禁治産の宣告の通知を受けていない

    禁治産とは、「心神喪失の常況にある」ことをいい、準禁治産とは、「心神耗弱および浪費癖」のことです。
    1999年12月の民法改正(2000年4月施行)で、禁治産、準禁治産の制度は廃止になりました。
    現在は成年後見制度に移行し、「精神上の障害のために判断能力を欠く状況、判断能力が不十分な状況」をいいます。

  2. 後見の登記の通知を受けていない

    「後見登記」とは、裁判所の審判を受け「後見登記等ファイル」に登記することです。
    精神上の障害を理由に後見制度の適用を受けるには、登記が必要になります。

  3. 破産宣告または破産手続開始決定の通知を受けていない

    破産者であり、「免責許可の決定」「破産手続廃止の決定」による復権を得ていない人です。

古物営業法第四条第1項では、「成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの」と定めています。
「身分証明書」で、欠格事由に該当していないことを証明します。

5.欠格要件を証明する「住民票」とは?

古物商許可申請では、申請者(法人役員全員)と管理者は「住民票」の提出をしなければなりません。
「住民票」は、住民登録している市区町村の長が発行する書類です。

住民票は、記載事項を指定できます。
注意点は以下の2つです。

  1. 本籍地の記載があること
  2. マイナンバーの記載がないこと

また住民票には、「謄本」と「抄本」の2種類があります。
「謄本」には、世帯全員分の記載があります。
「抄本」とは、必要とする人だけの情報があります
古物商許可申請では、「抄本」を取得すればOKです。

古物営業法第四条第5項では、「住居の定まらない者」と定めています。
「住民票」で、欠格事由に該当していないことを証明します。

6.まとめ

うなずき

古物商許可申請の「欠格要件」について、
まとめてみました。

  1. 古物営業法第4条(欠格要件)に該当する者は、古物商許可を取得することはできない。
  2. 欠格要件に該当しないことを証明するため、「誓約書」「略歴書」「身分証明書」「住民票」を提出する。

古物商許可を取得される場合は、営業所の所在地を管轄する警察署の「生活安全課 防犯係」に申請書を提出に行くことになります。
かなり手間のかかる作業になると思います。

古物商許可の取得を検討されているのであれば、専門家視点でお手続きを当事務所は代行いたします!


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