遺留分を侵害する遺言書はいけないの?

最低限の遺産をもらう権利

2020/2/17 更新

遺言書があれば、原則は指定した相手に財産を渡すことが出来ます。
渡す相手は、人や法人であれば制限はありません。
友人や法人等の団体への遺贈も可能です。

しかし例外がありまして、一定の相続人に保証された「遺留分(いりゅうぶん)」という制度があります。
相続人に認められた、「財産の取り戻し権」です。

例えば、「全財産を友人に遺贈する」という遺言書があったとしましょう。
相続人が配偶者のみだった場合は、本来は全財産を相続できるはずでした。
配偶者は友人に「この遺言書は私の遺留分を侵害しているので、侵害している分の財産を返してください!」と遺留分減殺請求をすることができます。

遺留分は原則として、法定相続分の半分です。
ただし、直系尊属のみが相続する権利がある場合は、法定相続分の1/3です。
兄弟姉妹や甥姪には、遺留分はありません


友人に遺贈された財産が不動産であり、遺留分を侵害されている場合。
遺留分減殺請求をすると、不動産が共有状態になってしまいます。
共有となった建物を大規模改装したり、建て替えたりしようとした場合、様々な場面で共有者全員の同意が必要となります。
関係のよくない間柄だと、話し合いでまとめることが困難になります。

2019年7月1日に、「遺留分制度の見直し」で法律が改正されました。
「遺留分侵害額請求権」という金銭にして、請求することができるようになりました。
請求を受けた者が、金銭を直ぐには用意できない場合、裁判所に金銭債務の全部または一部の支払いを、相当の期限の許可を求めることができます。


長年お世話になった友人に、遺留分を侵害した遺言書を残しても、逆に不安や負担を与えてしまいます。
遺留分を侵害した遺言書が、必ずしもダメというわけではありません。
遺留分という制度を踏まえて、対策を検討する必要があります。

できれば、相続人へ遺留分相当の財産を渡す遺言書を書くことをお勧めします。
財産を渡したくない相続人に、相続させる内容は書きたくないかもしれません。
しかし後から、遺留分減殺請求をされるのであれば、あらかじめ遺留分に配慮した遺言書のほうが、本当に財産を渡したい相手に迷惑はかからないでしょう。

あえて遺留分を侵害していることを承知の上で、遺言書を作成することも考えられます。 遺留分は自動的に行われるものではなく、請求されたら返還すべきものです。
請求をされなければ、支払う必要はありません。

遺留分減殺請求は、相続の開始及び減殺すべき贈与または遺贈があったことを知った時から1年、知らなくても相続開始から10年を経過したときは主張ができなくなります。

遺留分を侵害する遺言書であれば、請求されないだろうと簡単に考えることはお勧めできません。
万が一減殺請求された場合に備え、返還を備えた金銭を準備しておいた方が良いでしょう。


遺留分減殺請求の仕方は?

「遺留分の減殺請求」の主張の仕方は、証明として残しておくため、内容証明郵便を利用して通知することが一般的です。

請求された側が要求に応じない場合、裁判所を利用することになります。
遺留分の計算や争点等、審理のために多くの時間と手間を要します。
事件の内容や、弁護士により、調停手続き又は訴訟手続きを行うことになります。

話し合いで解決しそうにない場合は、最初から訴訟手続きをするのもありです。
先に調停を申し立て、手続きの中で整理し、それでも争いがある点を訴訟手続きへ移行するという方法もあります。



家族信託でも、遺留分減殺請求の対象か?

遺留分は「遺言」で相続分を減らされてしまった場合に、請求できると法律で定められています。 家族信託でも同様に、主張ができると考えられています。





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